子が童謡知らずに動揺。

日本の伝統文化の取材を通して何度も感じてきたことだが、

私たちの世代(アラフォー)まで受け継がれていることが、

その先の子世代へ受け継がれていないことが多いと感じる。


その一つが「童謡」だ。


先日、松ぼっくりを子どもと収穫した。

拾ったのではなく収穫。

垂れ下がる松の枝から直接「ぽっ」と引っ張って収穫した。


松ぼっくりは「落ちているもの」だと思っていた子どもの目が輝いた。


♪まつぼっくりがー あったとさー

たーかいおやまに あったとさー


と私がごきげんに歌うと、


知らなーい


の一言。しらけている。なぬ。


私は童謡の分厚い本を開いて、何時間でも歌う根暗な少女だった。

お母さん、おばあちゃん、先生が歌い、メロディを知っていたから歌えたのだ。


しかし今の子どもたちはどうだろう。

幼稚園でも今どきの歌を歌うことが増え、小学生も新しい合唱歌を歌うことが多く、

童謡は昔ほど歌っていない。


子どもが赤ちゃんの頃、ベビーカーを押しながら、または抱っこしながら、手遊びしながら

あれだけ「まつぼっくり」を歌ったのに


知らなーい、か。母の力これまでか。


ハーモニカもあやとりも着せ替え人形も・・・

私たちが幼い頃に触れた庶民の文化が今、子どもたちの手から静かに離れようとしている。


動揺。

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